date:2008.2/27

仕事は十九時で切り上げ。疲れが非道かったので、家に帰り何もせずに寝ようかとも思ったけれど、気分転換に映画でも観に行けば元気になれるんじゃないかって案がふと浮かび、ダッシュでイオン高岡に駆け込む。それで観たのがリドリー・スコットの『アメリカン・ギャングスター』。60年代後半の物語で当時のクラブの様子なんかも出てくるため、音楽にリズム・アンド・ブルースやソウル・ミュージックなどが流れたりして嬉しい。そして血の流れるシーンで血をちゃんと見せていたのもよかったね。この映画、というよりは、どの映画にも該当するのかもしれないけど、ぼくは映画における人がわらわらと並んでいる姿が好きなのかもしれない。デンゼル・ワシントンが地元で幅を利かせ始めたギャングの頭を打ち抜いた直後の兄弟や従兄弟たちの唖然とした表情だとか、新しく購入した家へ家族を呼んで庭を一列に並びながら歩いていくときの後姿だとか、ラッセル・クロウが敵のアジトに侵入しようとするときの応援の警察たちの現れ方を観て思ったことだ。そういったシーンが好きなのはこれから何かが起きる前触れとしての緊張感があるからだろうか、それとも単にデザイン的なことなのだろうか。あとはアーマンド・アサンテ演じるイタリア系マフィアのボスの口調や仕種がやけにカッコよかった。百五十七分という上映時間も思ったほど気にならなかったし、なにより最近のイヤな気持ちが少しだけ軽減された。