date:2009.3/20

起きてみると、きのうとはまるで違い、雨が降っている。気温も低い。せっかくの休日なのに。午前中はDVDで小津安二郎『晩春』を観る。小津監督作品、初体験。いままで、しんみりとした侘しい物語だと勝手に思っていたけれど、まったく違い、むしろ爽やかさすら漂っていることに驚いた。すこし日本人離れした顔立ちの、原節子の笑みが美しい。モナリザ・スマイル。父親役の笠智衆の飄々としながらも心ある演技もまた沁みる。傑作。午後になっても相変わらず天候は芳しくない様子だけれど、隣町の、本日限りで閉店するショッピング・センターへ行き、祖母の腕時計の電池を交換してもらう。そのあとはボン・ディスコス。どれにしようか悩んだ結果、astor piazzolla『musica popular contemporanea de la ciudad de buenos aires vol.1』『vol.2』、quinteto real『quinteto real』、bajofondo『tango club』の4枚、そして小さな椅子の上に、ちょこんと置いてあったパラパラ・シネマを2冊購入する。さらにイオンモール高岡の喜久屋書店で、瀬川昌久『舶来音楽芸能史 ジャズで踊って』を購入。家に帰ると、ボイドよりhair stylistics『big audio dynamite shit』が届いている。夜、さっそくキンテート・レアルを聴いてみたのですが、これがもう最高で。タンゴにもいろいろな表情があるのだ、ということを実感。昏いというか耽美な感じではなく、むしろ明るくキャッチー。ダンサブルでチャーミングなリズムが擦り切れるヴァイオリンを乗せてグイグイと迫ってくるタンゴ。

Quinteto Real

Quinteto Real