date:2007.5/29

外は晴れてるのに、涼しい。昼に、ジェイムズ・モナコ著『映画の教科書』を読み始める。これで映画を少しでも理解できるだろう、と。仕事を終えて、家に帰り、夕食をとりながらテレヴィを見ていると、土屋さんという暗算青年が出ていて、とんでもないことを連発している。6桁のフラッシュ暗算を怖ろしい速さで。つまり、暗算を回答する時間は、書く時間だけだったのだ。ぜひ、掛け算も見たい。DVD鑑賞は昨日に引き続きハネケ監督。観る前に心の準備をする。よし。『ベニーズ・ビデオ』ってやつ。オープニングのヴィデオ映像の揺れですでにイヤな空気が充満している。ハネケ、どんだけぇー。これまた後味の悪い、しかし、いろんなことを考えさせられる作品。ラストはまたしても衝撃的だけれど、もちろんラストのためにすべてのシーンが用意されているわけではぜんぜんない。今回はきっかけとして不慣れな世界へ逸脱していくのだけれど、それさえもあっけなく日常へと回収しようとする姿に震えを感じる。DVDにはハネケ監督自身のインタビューもついており、そちらのほうも観る。なんと、本作の意図を解説しているのだ。ラッキー。でも、これで考えなくてよくなった、というわけではなくて、最終的な結論は自分自身でひねり出さなくちゃいけないところが、この監督の怖ろしい、というか、イヤーなところである、と思う。「ハネケ大好き!」とは絶対言わないけれど、彼の作品は全部観ておきたい。