date:2008.1/16

起きてもまだ『ジュリアン』の余韻を引きずっている。それにもまして「富山のみなさんお待たせっ」とばかりに雪も降っているので、おいおいどうなってるんだよ、ってかんじだ。ま、でも、あんまりいろんなこと考えないようにしていたせいか、会社の雰囲気がいつもよりよかったせいかわかんないけど、仕事はいつもより進んだ、ハズ。夕方ごろからだんだんと雪が強くなってきて帰るころにはなかなかのものになっていた。慎重に運転しながら家につきグッタリ…。今日のDVD鑑賞は若松孝二17歳の風景―少年は何を見たのか―』。監督の「オレが立ち上がらずに誰がやる」という強い意志を感じた。そんな監督が少年に要求したことといえば、ひたすら自転車をこぐことだけ。自転車で走って走って走りまくる、といえば瑞々しい作品に聞こえてしまうけれど、なんか違う。少年があてのない旅に出、いろんな人たちと出会い、いろんなことを考える、といえばハートフルな作品に聞こえてしまうけれど、なんか違う。極めて厳しい人生の寄り道なのだ。友川かずきのパンチの効いた音楽がまた厳しい! くすんだ空、打ち寄せる波、降り積もる雪、どこまでも続く坂道、そんな景色のなかをずっと走りまくる。見ているうちに、だんだんと少年が自転車の奴隷となっている気すらしてくる。でも、不思議と暗い気持ちにならない作品だった。『ニュースJAPAN』で川上未映子さんが芥川賞桜庭一樹さんが直木賞に選ばれたことを知る。川上さんといえば『わたくし率 イン 歯ー、または世界』で話題になっていたあの人だ。読みたいなと思ってはいるのだけど、いまだに読めていないあの人だ。そして桜庭さんは『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を書いたあの人だ。機会があれば読んでみよう。とにもかくにも、受賞おめでとうございます。