date:2008.1/20

キレイに寝坊…。すると一気に面倒になってきて部屋でDVD鑑賞しだす。『パリ、ジュテーム』という作品を。これはパリを舞台に18組の監督がそれぞれ5分の短編をつくったオムニバス作品だ。気になる監督が何人も参加していたので借りてみた。とくに好印象だったのは、軽やかで豊潤な恋愛模様を撮ったことが意外だったウェス・クレイヴンと麻薬の売人が出てきたときはなんかイヤだなと思ったけれど結果的にはやっぱり良かったオリヴィエ・アサイヤスグリンダ・チャーダやウォルター・サレス/ダニエラ・トマスも好きな作品である。ひとつひとつの作品がどうだったかを考えるよりも、それぞれの監督がパリになにを見ているかを相対的に考えてみるほうが生産的な気がしてきたので、そういった視点で見てみると、誰かを騙したり、物語のなかの人物になにかを演じさせたりということが多かった気がする。しかしこれは果たしてパリという街がそうさせたのか、あるいは短編という形式がそうさせたのか。それは保留。ちなみに、やっぱり男女を描いた作品が多かった。ガス・ヴァン・サントだけ男同士の話だったけれど。夕食は父の手打ちそば。今回はちょっとコシがありすぎだね。でも、ごちそうさまでした。ぼんやりとテレヴィを見ているうちに、映画行こうかなあ、という気になってきて、しかしいまから準備すると時間ギリギリだなあという状況。どうしようかと迷った末、やっぱり行くことに。いつもの道が工事中でまわり道せざるをえないハプニングがありつつも、ファン・カルロス・フレスディージョ『28週後…』には間に合った。観客は、ほとんど男ばかり。女性は二人だけ。『28日後…』がすべての面でちゃんと進化していた。“コード・レッド”って盛んに言ってるからなんだろうと思っていたら、『AVP2』のラストと同じ。だけど短絡的な殺戮を繰り返した挙句のアレと違ってこちらはそこからまた練られたドラマが展開されるつくり。『AVP2』はその幼稚さが、ぼくのような考えるのが面倒な人間にはちょうどよかったのだけれど。しかし、やはりこちらのほうがどう見たって上手だ。それは、家族関係や様々な視線などを効果的に配置していたからだと思う。それに、近、中、遠を巧みに使い分けたスタイリッシュな映像もよかったし。あとは、無人のロンドンを疾走する姉弟とか、草むらとメリーゴーランドのアンバランスな風景がキレイだったとか、そこでのシーンがかなりよかったとか。ほかにもいろいろ。