date:2008.6/14

午前中は『私の秘密の花』(ペドロ・アルモドバル)をDVDで観る。アルモドバルの熱烈すぎるけどやけに綺麗にまとまっているメロドラマな側面が全編に溢れていていいなあと思う。そのあと窓際で読書しながらオー・ザックを食べる。そしたら匂いを嗅ぎつけた愛犬ちゃんが物欲しそうに近寄ってきたのだけど、意地悪して、あげないよというジェスチャー。そしたら日陰にもどっていった。でもまた食べ始めたら、また近寄ってきてじっと見つめられて、またあげないよ。その繰り返し。テレヴィをつけると今朝ほど東北であった地震のニュース一色。近年、大きな地震が本当に多い。石川にも福井にも新潟にも起きている。富山ではまだ起こっていないのが不思議なくらいだ。15時すぎに富山市へ。グラパーは今日も満車。運よく停められたのでよかったけど。フォルツァ総曲輪で映画のチケットを購入し、やっと富山県にもやってきた『ダージリン急行』(ウェス・アンダーソン)を観る。完璧なオープニングから始まる本当に素晴らしい作品。3兄弟のコミカルでほんのり切ない旅物語。いつものアンダーソンはオフビートでありながらもかなりガチガチなのに、今回はほんのり遊びの部分があるようにも感じられてそこに瑞々しさが溢れていたのもよかった。劇場で観ることができて大満足。幸せな90分間でした。その次に上映予定の『迷子の警察音楽隊』(エラン・コリリン)も好みっぽかったので観たかったけど、今日は祖父が退院するので家族そろって夕食を食べるべきだろうと思い帰宅することにする。明日、元気があればまた来ればいいし。開口一番「おかえり」と。そしたら元気よく「ただいま」と返されて嬉しくなった。祖父はやっぱり顔色がよくなっている。よかった。あたりまえだけどタバコはやめたらしい。これで我が家の喫煙者はぼくだけになってしまった。それだけが、ちょっとね。ま、仕方ないのだけど。夜には『凌辱タクシー』(足利武志)読了。こういったポルノ小説の場合、快楽と憎悪あるいは羞恥のあいだで必死に堪えている主人公がどれだけ魅力的に映るかがポイントだと思うけど、そういった意味では、女子高生の姉妹愛には感じるものがあったし、元清純派アイドルの人妻ゆきこはシチュエーションそのものに驚かされた。